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mrasu’s blog

読んだ物の内容など

JPXによる、ブロックチェーンの効果について。

http://www.jpx.co.jp/corporate/research-study/working-paper/tvdivq0000008q5y-att/JPX_working_paper_No15.pdf
JPXによる、ブロックチェーンの効果について。

検証ではブロックチェーンを分散DBとしてみているだけ。
ブロックチェーンを「総当たり暗号破りが大量の時間を必要とする性質を利用して悪意あるノードの存在を許容した、不特定多数での意思合意を可能としたシステム」と思ってたから、
「マシンパワーをそんなことに使うことが資源の浪費だし、そもそも不特定多数という前提を許容しなければいいのでは」と思ってブロックチェーンに疑問だったが、
ブロックチェーンを単純に参加者が多数いる分散DBと見る見方があるなら、それは確かに有効だろう。
それを検証したのがJPX。
ただ、ブロックチェーンを名乗る必要はなくて、分散DBの種類の一つでは。マーケティング手段として名乗っているだけだろうか。

この見方をすると、
世界的に銀行が協同してブロックチェーンに乗り出しているというのは、銀行間取引としての手段を考えてのことだとよくわかる。
主体が複数あって、それぞれに影響するイベントの内容や順序を全体で合意するというのは分散環境の前提であるから、
ブロックチェーンで使われている合意アルゴリズムを使って、銀行間取引は合意できるはず。
それにしても、「合意アルゴリズム」自体は分散の技術であってそれをもって「ブロックチェーン」を名乗る意味がないけど・・・
しかもJPXの場合には合意アルゴリズムにブロックチェーンで使われてるものではないものを使ってるみたい・・・

ちなみにこの仕組みが成立した場合には、別のシステムを使用した銀行同士が取引する場合には旧来の仕組みでやるしかないので
同一システム内にいることが連合体の意味を持つが、全銀行が同一システムに入るとは思えないので、航空会社のアライアンスのように連合体が複数になるだろう。
が、国内での銀行間取引は容易に想像できるので少なくとも国内では同一システムを使うことによる効率化が必要になる(国主体?)。
となると、各システムを相互乗り入れできるようにするか、ブロック経済のように国が連合するか、国内取引と海外取引を切り離して運用するかを選ぶ必要がある。
経済面で国が連合するのを容認されると思えず、相互乗り入れをできるようにする余力があるのかは謎なので
とりあえず、切り離した運用で様子見をする必要があると思うが、すると国内銀行がまとまって分散DBを作らなくてはならないわけだけれど
そんなことはできるのか・・・?

JPXや銀行が必要としているのは、主体毎に参照な情報を制限した分散DBなのだという意味では、
マイナンバーに紐づいた情報を銀行や医療機関と連携する際に「許可された情報のみが参照できる共有DB」というのは価値があるので、使える。
しかも、単一障害点がない点から国が集中管理するよりディザスタリカバリの点で勝る上に、
国自体がマイナンバーのシステムを完璧に維持する必要性がないことからコストの削減にもなる。

というわけで、ブロックチェーンを名乗っているシステムの中には「複数主体が管理する分散DB」を使っているものがあり、
そういうものは、分散システムの一つなので有効性は自明だし、効果範囲や限界もわかりやすい